アロマ

精油の芳香分子は、鼻の奥にある嗅上皮に付着。嗅上皮には臭いセンサーがありここで臭いと検知され電気信号に置き換えられて脳に伝わります。最初に伝わるの脳の部分が大脳辺縁系。古い脳と言われ喜怒哀楽や食欲といった本能的行動、記憶などを担っています。香りを嗅いだだけで幸せな気持ちになったり懐かしい記憶が蘇ったりするのはこのためです。
次に大脳辺縁系から視床下部に伝わります。脳の中の脳といわれ非常に重要な部分で自律神経系やホルモンの分泌を調整する司令塔。免役系の働きにも大きく関係しています。香りを嗅ぐと自律神経やホルモンバランスが整ったり免役が高まったりするのはこのためです。このように直接脳に働きかけて心や心身機能によい影響を与えてくれます。五感のうち大脳辺縁系にストレートに伝わるのは嗅覚だけです。

肌の表面にはバリア機能が備わっていて外からの物質が簡単には入らないようになっています。
ところが精油成分は分子量が非常に小さく皮膚になじみやすい親油性の性質を持っているため皮膚を簡単に通り抜けることができます。皮膚から吸収された精油成分は皮下組織へと浸透し血管やリンパ管を通じて体内に入りこみ全身を駆け巡って様々な組織に働きかけます。成分の吸収速度は分子量の大きさによって異なりますが、塗布後15～20分に血液中に含まれ運搬されます。

呼吸と共に吸い込まれた精油分子は鼻・気管・気管支をへて肺胞に取り込まれ、肺の粘膜から毛細血管を通じて血液中に入り、全身へ運ばれ各組織に作用します。
鼻・喉・気管といった呼吸器系そのものに働きかけるので、のどの痛みが和らいたり咳をしずめたり、ウィルスや細菌をを抑える作用も期待でき風邪やインフルエンザ花粉症などの対策にも効果をもたらします。